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脳動脈瘤の症状・診断

■ 破裂脳動脈瘤の症状 ■

脳動脈瘤が破裂した際の典型的な症状として、いわゆる「これまでに経験したことがないような激しい頭痛」があります。他にも破裂脳動脈瘤の症状として以下のような症状がみられます。

  • 吐き気と嘔吐
  • 頸部のこわばりや痛み
  • 目のかすみや複視
  • 眼の上や目の奥の痛み
  • 瞳孔の散大
  • 光に対して過敏になること
  • 感覚の消失
  • 意識の消失

■ 未破裂脳動脈瘤の症状 ■

脳動脈瘤が破裂するまで患者さんの多くは全く症状がありません。その一方で未破裂脳動脈瘤を持っているおよそ 40% の患者さんは、以下の症状を経験することがあります。

  • 視野の辺縁が見えにくい
  • 物事を考えることに困難を感じる
  • 言葉がしゃべりにくい
  • 知覚の異常
  • 突然の行動変化
  • 平衡感覚や協調運動(手足を上下に動かすこと)の不調
  • 集中力が減少する
  • 最近の事を記憶することが難しくなる
  • 疲労や倦怠感が強くなる

もちろんこのような症状は他の病気の場合にも起こりうるものですから、脳動脈瘤の症状と他の病気による症状とを見分けることが難しい場合が多いのです。破裂した場合でも、破裂する以前であっても、臨床的に脳動脈瘤が疑われた場合にはその診断を確定する目的で、次に説明するような神経放射線学的な診断が用いられます。

 

■ 脳動脈瘤の診断 ■

脳動脈瘤の破裂はくも膜下出血として発症することがほとんどです。CT(コンピュータ断層撮影)による検査でくも膜下出血の兆候をみつけることによって診断されます。CT とは大きな円形の筒状の部分に体を入れ、その周囲を回転させながら撮影を行うX線装置で、コンピュータ処理をして体の断層像を得る検査のことです。CT 検査の結果でくも膜下出血が明らかでなくても、破裂脳動脈瘤が依然として疑われるようであれば、腰部を穿刺し脳と脊髄の周囲にある脳脊髄液(CSF:cerebrospinal fluid)に血液が混じっていないかを検査します。

脳動脈瘤の正確な位置・大きさ・形状を知るために専門医は脳血管造影またはCT血管撮影のいずれかを実施します。

脳血管造影検査は、従来より標準的な方法として行われており、多くの場合、カテーテル(管)を足の付け根にある動脈から挿入して、脳動脈瘤が発生している脳血管まで進めます。造影剤と呼ばれる薬剤を動脈内に注入しX線撮影すると、造影剤の入った血管の中での血液の流れが観察できるようになります。この方法は撮影方向から見て血管が重なっていたり、血管が細くて造影剤がうまく脳血管に入らないような場合には動脈瘤が発見できないことがあります。

CT 血管撮影( CTA:Computed Tomographic Angiography )は、前に説明した脳血管造影検査のかわりとしても実施することができる検査方法で、カテーテルを動脈内に挿入しなくても実施可能な検査です。この検査は通常の CT検査を静脈内に造影剤を急速注入しながら撮影するものです。静脈内に注入された造影剤が心臓を通って脳の動脈へ到達するので、CT による脳動脈の画像が得られます。この方法は、脳動脈瘤の位置や形をみることはできますが、選択的に血管を写したり、血流をみることには適しません。

脳動脈瘤の検索に用いられる検査として MRA があります。

MR 血管撮影( MRA : Magnetic Resonance Angiography )は、もっとも体に優しく脳血管を観察できる検査法です。造影剤やカテーテルを用いることなく、体内を高速で流れる血流を画像化することができます。MRI 検査を受けることができる方であれば検査は可能です。ただし、脳血管撮影や CT 血管撮影に比べると描出能がやや劣りますので、スクリーニングや経過の観察に用いられることがほとんどですので、破裂脳動脈瘤の検査には用いられません。